「終末な」を読みました。ので、ちょっと感想書きます

2017年07月11日

今話題の作品、「終末何しています?忙しいですか?救ってくれますか?」を読んでみました。非常に感動できる作品として有名で、界隈でもその話題は尽きず、casでは毎回のようにテーマとなるほど。ブームに便乗したつもりだった僕も気づけば作品の魅力の虜になっており、終盤に迫るにつれもう涙涙の展開でした。

さて、ここまでハマってしまう人が多いと、今度はどこに大きな魅力を感じたのか気になる人が出てくるでしょう。その結論、一言で言うとある種のバットエンドの肯定にあると思うんですよね。通常、どんなにテンポがよく明るい作風であっても、その終わりが暗いものであったら物議を交わす事になります。バットエンドとはそれほどリスクが高く、強いイメージを植えつけてしまうといえるでしょう。では本作の場合はどうか?アニメ版にせよ原作にせよ、実は暗くハードな要素が多く、ひとつの区切るを迎える場面では一見すると救いのないものに見えてしまうんですね。

「なんだ、では暗いことには変わりないではないか」と思われるでしょう。確かにそうかもしれません。しかし、真に重要となってくるのはその過程なのです。いわゆるセカイ系の世界観で、過酷な運命を化せられた主人公とヒロインはその人生を精一杯生き抜く、自分たちが帰れる場所を守ろうとします。そこで彼らは「幸せとは何か?生きるとは何なのか?」について真剣に考え、各々の思いをぶつけてきます。ここで注目したいのが、主人公とヒロインの対比。前者は一度死を経験しながらも、生き残ってしまったという経緯を持ち、後者は死にたくないと思いながらも死ななければならない運命を背負わされています。使命感と幸福、ここから感じ取る死生観の違いとぶつけ合いは秀逸の一言で、この議論が周囲に変化を起こし、運命そのものを大きく変えて生きます。そして終盤、運命を抗ったヒロインは捜し求めた「幸福」という状況にすでに自分があったことを悟り、ひとつの決断を下すのです。

…これ、泣けますね。つまり彼女は幸せだったのです。この心境の変化があったからこそ、いわゆる「鬱」と呼ばれる展開は暗くならず、ある種の希望を持たせた出来事に見えるのでしょう。これは決して斬新とはいえませんが、得られる感動は大きいものでありました。よって、今作の本質とは「どんな状況においても自分が幸せかどうかが大切」という点にあります。これは最後まで貫かれ、苦悩を抱えてきた主人公がついにその役目を見つけ、仲間たちの下へ帰ってくるという場面は、僕の理想的な展開過ぎてしばらく興奮が収まりませんでした。ここにきて、やっと彼らは報われたのです。…ほんとに良かった〔涙〕。

正直、これほどの作品が一ラノベとして終わってしまうのは勿体無いように思えました。これはぜひ多くの人の姪とどまってほしい作品ですね。ということで、「終末なの」をプチ感想でした。みんなで泣こう!!