これからスパイダーマンホームカミングを観る方のためのガイド


いよいよ公開がまじかに迫った「スパイダーマンホームカミング」。世界的に知名度が高く、日本でもその人気は前二シリーズの影響もありかなりあるために今作を観に行こうとする方は多い方と思います。しかしちょっと待ってください!!あなたはMCUシリーズを知ってますか?もしかして「スパイダーマン」というだけで観に行こうとしてませんか?もしこれでドキッとした方が要注意です。そう、本作はMCUという長大なサーガの中の枠組みで活躍するスパイダーマンの物語なのです。ゆえに、この歴史の流れをある程度知ってないと、おそらく理解しにくい部分が出てくるでしょう。実際、前作「シビル・ウォー」でも似たような問題が浮上しました(まあ正直これに関しては、あんなにシリーズが作られてるのにチェックしてない側にも問題はあるように思えますが…)。そこで今回は、今作から初めてMCUに初めて観て触れていく方やどこから見ればいいのか悩んでる方に向けた解説を書いていきます。長くなりますが、最後まで付き合って頂けると嬉しいです。

 

【そもそもMCUとは?

細かいことですが、ここからです。MCUとは、マーベル・シネマティック・ユニバースMarvel Cinematic Universe,MCU)の略称で、名前の通りマーベル映画における世界のことを表しています。昨今の日本の作品でも割と多い設定ですが、アメコミでは古くから平行世界の設定が用いられてきました。これもその例に漏れず、08年の「アイアンマン」に始まる複数のマーベル作品が共通してMCUという世界に属してることを表してます。ゆえに、この世界の歴史を学ぶということは、ヒーローの活動そのものを知ることに繋がっていくのです。例外としては単独ブランドとしての地位を確立してるX-MENシリーズや、それ以前のマーベル映画作品があります。

 

【では観るべきか?】

極論を言ってしまうとすべて観てほしいです。しかし、時間があるとはいえ、その全てを追うことは少々厳しいと思われます…。ので、スパイダーマンのデビューと、MCU、アベンジャーズの歴史に密接に関係している作品を時系列に沿って紹介します

「キャプテン・アメリカ ファーストアベンジャー」

伝説の戦士、キャプテン・アメリカ最初の戦いを描いた作品。時は世界大戦、人間の能力を飛躍的に向上させる超人血清の被験体に選ばれたスティーブ・ロジャースは超人的な力を手に入れ、暗躍するナチスと戦う。

スパイダーマンに直接は関係してきませんが、MCUの歴史を知るうえでは最も重要な位置に存在する作品の一つであり、その原点でもあります。彼の戦いは後の世界に多大な影響を与えているので、興味を持った方には必見でしょう。

「アイアンマン1~3」

スタークインダストリーの若き社長、トニー・スタークはある日テロ組織によって拉致される。自らが開発してきた兵器が原因で命が狙われることを知った彼は、持ち前の技術を生かして単独でのヒーロー活動を可能とする万能スーツ、「アイアンマンスーツ」を開発する。これを用いて見事脱出したトニーは今までの行動を反省し、兵器製造から撤退、以後の人生をヒーロー活動に捧げることを決心する。しかし、異世界からの侵略者の存在が彼の価値観を揺るがす。今まではヒーローとして奉仕活動に勤しんでいたといえ、彼の中には若干の傲りが存在した。だが、この騒動をきっかけとして、彼は死の恐怖を認識し、自らの「気まま」な行動を自制、より広い視野での活動を心がけようとしたのであった。しかし…。

1~3の三作品をまとめてみました。MCUのスパイダーマンにとって最も重要で関係の濃い人物でしょう。実際PVにも頻繁に登場してますね。映画としてのMCUの歴史は彼から始まりました。以後アベンジャーズの中心人物として活動し、チームの活動や方針も彼を軸として回っているといえます。そんなトニー単独の物語で最も着目してもらいたいのは彼の内面の変化ですね。上述のように、当初の彼は過去の行動を反省してからのヒーロー活動していたとは言え、結局自由気ままな行いをしていたことには変わりありませんでした。そんな彼に大きな変化をもたらしたのがアベンジャーズの誕生と、後述するウルトロンとの戦い。この二つの戦いを通して、自分の存在価値に疑問を抱き、「自由」を信条としてきたそのアイデンティティは激しく揺らぎます。その揺らぎと、強すぎる心配性からくる使命感が、結果として「シビル・ウォー」という悲劇を引き起こしてしまったと言えます。ホームカミングに登場するトニーは、スティーブにフラれたこういった経験を経たうえで形成された使命感を持っています。ゆえにその行動や精神の理解には、こういった過去の作品で、彼が何を考え、どう言った感情を抱いてきたのか知る必要があると言えますね。

「アベンジャーズ」

異世界から侵略者チタウリが出現した。かねてより世界の平和を支えてきた組織「シールド」はトニー・スタークことアイアンマンを中心に、長き眠りから蘇った超人兵士キャプテンアメリカ、怒れる緑の巨人ハルク、異世界アスガルドの雷神ソーからなるヒーローチーム、「アベンジャーズ」を結成しこれを迎え撃つ。

単独で戦ってきたヒーローたちがついに集結した歴史的作品。物語の魅力も単純な興奮度マックスのアクションにとどまらず、各キャラの内面に迫ったドラマとしての完成度も高く、そのヒロイズムを爆発的に高めたまさにヒーロー集合映画の見本。これまたホームカミングに直接は関係してきませんが、そこに至るまでに彼らはどういった絆を育んできたのかを知るうえでとても重要な作品であります。と同時に、MCUの大きなターニングポイントにもなっております。

「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」

アベンジャーズの誕生は世界のパワーバランスを大きく変えることになったものの、まだまだ脅威が去ったわけではなかった。ナチスの残党、「ヒドラ」の暗躍である。この基地を発見したアベンジャーズは突入作戦を開始、これを見事に制圧するも、トニーの心には不安という大きな影を落とした。そこで彼は、ハルクことブルース・バナー博士と共同で単独でのヒーロー活動が可能な自立ロボット「ウルトロン」を開発する。しかし、高度な知性を獲得したウルトロンは暴走し、人類に牙を向いた。こうして、アベンジャーズの新たな戦いが幕を開けたのであった…。

日本版ポスターが賛否両論作にして、「シビル・ウォー」への大きな布石を残した作品。ここでついにトニーの心配性が爆発します。まずあらすじにあるウルトロンの開発に始まり、意見の擦れ違いやキャプテンとの明確な対立など、実はこの段階でかなり多くの伏線が用意されてるんですね。また、平和を守るヒーローの活動は必ずしも平和に結び付くわけではないというテーマ性を含めた内容にもなっており、改めてその存在について考える場を与えてくれた作品として、確固たる地位を確立してると言える作品となっています。

「シビル・ウォー」

チタウリの侵略、シールドの崩壊、そしてウルトロンの悲劇。これらは確実に大きな傷跡として人の心に残っていた。再編されたシールドではアベンジャーズの行動を管理する「ソコヴィア協定」について議論され、前回の失敗もあってか、トニーを含む数人のメンバーもこの協定への参加を望んでいた。そんな時、姿をくらませていたウィンターソルジャーの目撃情報がキャプテンの下に届く。旧知の仲である彼を助けるために、キャップは汚名を被ってでも救出に向かうが、これが緊張感を漂わせていたチームの亀裂を決定的なものとする。己の信じた者のために戦うキャプテンアメリカ。スタンドプレーを抑制し、より完璧な平和維持を目指すアイアンマン。二つの大きな信念が、今、激突する…。

MCU史上に残る衝撃作にして、時系列的にはホームカミングの直前にあたる作品。トニーとロジャースの間に存在する深い溝、ヒーロー活動によって生まれた傷跡など、これまでに積み重ねてきた物が原因で始まった内戦(シビル・ウォー)を通して、正義とは何か?真実とは何か?について再定義して作品。高く評価されているものの、やはり扱っているテーマやその展開からしばし論争を巻き起こしており、今でも激しく議論されることがあります。しかし、今作はヒーロー同士の衝突を描きつつも、本質的にはそこを否定する方向で話が進んでおり、最終的には再び強固な絆で結ばれることを示唆する終わりなっています。また、ホームカミングにおけるトニーの性格も今作での出来事が基となっているため、ホームカミング鑑賞予定の方にとっては最もはずしてはならない作品でありましょう。

 

【まとめ】

ここまで紹介という形で僕個人の見解と作品の概要を解説委してきましたが、結局これらを通して言いたいことは「万全の状態で作品を見てもらいたい」ということなんですね。パッと並べてみるだけでも…
・キャプテンアメリカ ファーストアベンジャー
・アイアンマン1、2,3
・アベンジャーズ
・アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン
・シビル・ウォー
と、七つもの作品に書いてきました。最低限とはいえ、これだけの作品の鑑賞を必要とするとはやはり大変に思えます。また、長くなりすぎたシリーズというものは必ずどこかしらで配慮の足りない部分が出てしまいます。本記事はそういった点を補完し、初心者の方がすんなりとアメコミの世界にどっぷりと浸かれることを目的として制作しました。この記事を通して一人でも多くの方がマーベルヒーロー、ひいてはアメコミ全体に興味を持っていただければ幸いです。

…というところで、今回の記事は終了したいと思います。では皆様、さよなら、さよなら、さよなら