よくバットマンと間違えられるブラックパンサーというヒーローについて


ツイッターを散策していると、よくこんな声を聴きます。

「シビルウォーにはバットマンが出ていたよね?」「バットマンがキャプテンと戦っていた作品ってなんだっけ?」「バットマンもアベンジャーズに加わるの?」。

与えられたものだけをただ享受することについては優秀な民族性。ちょっとは作品について調べてみよう、という気さへ感じさせない発言の数々。誠にそれを強く痛感したエピソードでありました。いやはや、ほんとに受動的ですね。

さて、そんな彼らが混乱をきたした作品は「シビルウォー」。本サイトでも何度か紹介しているように、シビルウォーはMARVELを代表するヒーロー、キャプテン・アメリカアイアンマンがそれぞれの正義をかけて衝突するという内容であります。こと日本においてはこの受動的な民族性が祟ってか、まことに偏見ありきな感想がまかり通っていますが、今はそれに触れないでおきましょう。

今回の要点となるのは、バットマンと間違えられてしまったそのヒーローについてです。彼はシビルウォーが映画デビュー作でありながら、その存在を強く我々に印象付け、翌年に控えた映画への期待を高めることに成功したヒーローであります。そんな素晴らしい個性を放つ彼の名は「ブラックパンサー」。MARVEL世界に存在する架空の国、「ワカンダ王国」を守るヒーローであります。

彼はMARVEL初の黒人ヒーローとしても有名で、差別撤廃運動が過熱する中で生まれた希望あり、社会問題を敏感に漫画へと繁栄するアメコミの象徴でもありました。ここら辺の経緯は同じく差別問題を根底に据えたX-MENなどにも共通しますね。不幸にも、同名の過激派グループの登場によりしばしの間名前の変更を余儀なくされた彼でありますが、現在は再び名をブラックパンサーとし、アベンジャーズの中心人物として活躍している人気ヒーローあります。

では、そんな彼の物語内のスペックはどうでしょうか?現実における背景もすさまじい彼は、本家アメコミにおいてもすさまじい背景を持つ人物でありました。上述のように、彼はMARVEL世界のアフリカに存在するといわれる架空の王国「ワカンダ」のヒーローにしてなんと王子様であります。この時点ですごいですね。アメコミには(病んだ)大富豪ヒーローが数多く存在しますが、本物の貴族王族はなかなかにレアです。この凄まじさは彼の背景だけではとどまりません。なんとこのワカンダ、MARVEL世界最強の金属「アダマンチウム」(ウルヴァリンの爪やキャプテンの盾の材料として有名。映画版では版権の都合上金属はヴィヴュラニウムに変更されている。)の原作国であり、世界有数の技術大国であります。ゆえに、世界に与える経済的効果も大きく、原作シビルウォーにおいては彼の参戦がどちらかの勝利を握るとさへいわれていました。そんな国を統治するブラックパンサーことティチャラには、王族以外にも世界的な科学者という顔も持ち合わせております。いや~ここまで完璧すぎると何も言えなくなりますね(笑)。

ここまで抜群の個性を放っている彼でありますが、確かに見た目だけ見るとバットマンに似ています。ブラックパンサー自体は、名前にもあるように豹をモデルとしたヒーローでありますので、設定面に関しては(金持ちという点を除いて)まったく共通点は存在しません。しかし悲しいかな、全身黒づくめで鋭い目と尖がった耳という部分は驚くほど似ており、ここが混乱を招いた要因と思われます。映画版は差別と独自化をはかるためにかなりの工夫がなされていましたが、原作版だとかなりややこしいです。しかし、繰り返しとなりますが彼は映画においてこれでもかと言うくらい自己主張を重ねました。ゆえに、作品の差別化は完璧であると思います。さらに初の単独作においても強烈な個性は相変わらずであり、今からその公開が楽しみであります。これも新しいものを作り上げようというスタッフたちの苦労の賜物といえます。彼をバッツと間違った人も、もともとのファンの方も彼の活躍をぜひ劇場で確かめてみましょう。