アメコミ バットマン アースワン レビュー

2016年05月27日

 

バットマン

fc2から活動の場を移してからの最初の記事は、このバットマンアースワンからスタートする。
ここから、本格的にこのサイトの活動が始まるのだ。
まさに「アースワン」である。

さて、では早速レビューに移っていこうと。

 

〈ストーリー〉

犯罪はびこるゴッサムシティ。
その日、一人の少年が両親を失った。
少年の名はブルース・ウェイン。
失意の中、元海軍上がりの執事、アルフレッドとともに生活を送ることとなった彼は、両親を殺した‘犯罪’そのものへの復讐を誓う。
これは、後にダークナイトと呼ばれる戦士の誕生を描いた物語である。

レビュー〉
※今回は多少のネタバレを含みます

今作は、連続してレビューしてきたDCコミックの新たな世界観である「new52」とはまた違い、完全に独立した世界を舞台にしている。
ゆえに、同時期に刊行された「スーパーマン アースワン」はおろか、他のDCヒーローなどがまったく登場しない物語である。
その中で、闇の騎士の誕生を描いたのだ。

だからと言って初心者向けというわけではなく、どちらかと言えば、バットマンについて最低限の理解がある人向けといえる。

この作品の最も、大きな特徴は、バットマンを構成するパーツにある程度の変更を加えていることだ。
その最もなるものが、アルフレッドの存在だ。

大半の作品では、彼は「温厚な紳士」として描かれてる。
しかし、この作品では「体育会系の元海軍軍人」である。
パッと見、一昔前の‘頑固親父’という印象を持った。
この変更を楽しめるかどうかが肝となっている。

さて、全体的な評価に写っていこう。
はっきり言おう。
このバットマン、弱い、とても弱い。

もちろん身体的な面などは、常人のそれを大きく上回っているのだが、映画や通常の漫画で見れるような活躍は望めない。
なんせ彼は、自警団活動を初めて間もない、未熟な人間なのだ。
集団戦になればボッコボコにされ、(たぶん)手製のガジェットはおもちゃ同然。
おまけにろくな調査を行わずに突っ込むため、隙を作る。

前回紹介した「バットマン オリジナルムービー」とはまた違った意味で肩透かしを食らうだろう。

そんなバットマンの戦いの原動力は何か?
前述したように復讐心である。

それ故に結果に焦り、スタンドプレーを強行する。
その弱さをアルフレッドに指摘され、衝突を繰り返す・・。

この流れが本作最大の魅力で、普段見ることのできない二人の口論や、ブルースの未熟さが滲み出てくる場面など、まさに本作ならではの内容といえる。

終盤で、彼の復讐は結局勘違いとして幕を閉じる。
父、トーマス・ウェインの政治的ライバルによって送られてきたと思われていた強盗は、ほんとにただの強盗であったのだ。
激しく落胆するブルース。
しかし、それを優しく抱きしめるアルフレッド・・。

設定がどんなに変更され、衝突を繰り返しながらも、アルフレッドはどこまで行っても我らの知るアルフレッドだったのだ。
そして、ブルースも我々の知っているブルース・ウェインであった。

最後に、復讐と言う呪縛から開放されたブルースは真のゴッサムの守護神になることを誓う。
アルフレッドは言う、「それだけで足りない、お前は伝説になる必要がある」と・・。

本編自体はここで幕を下ろしてる。
これから、バトマンの伝説が始まると思うと胸熱である。

本作は人気故に、第二巻も発売されたという。
それも納得できる内容だ。
ここまでの主要設定に手を加えながらも、イメージを崩すことなく、闇の騎士の物語を描けていることに驚いた。

日本でもこんな感じに大胆なifを取り入れた作品を作ってほしいものだ。

ここまで長くなってしまったが、今作は脇役にも適度にスポットが当てられてる。
前述したアルフレッドに活躍から、バットマンを支えたもう一人の功労者、ジェームズ・ゴードンとの出会いまで、多種多様な活躍が見られる。

そんな部分を見ていくのも、本作の楽しみの一つだ。
ぜひハンス・ジマーの名曲を聴きながら、この物語に浸かってほしい。

気づいた時にはあなた心はバットマン一色、しばらくはその余韻に浸れるだろう・・。

〈まとめ〉
期間が空き、自分の文章力を疑いながら、この記事を書いていたが、思った以上に書きたい内容が見つかり、ひと安心している。

そんな自分がこの作品のバットマンに強く感情移入できたのは、紛れも無く自分自身の未熟さからだろう。
このバットマンと同じように私もまだまだ未熟、それを完全なものに近づけるために、これからも記事を書いていきたいと思う。

ということでみなさま、また次回の記事でお会いしましょう!