シャッターとかいう幽霊がエロすぎるホラー映画


エロい(確信)

非常に主観的意見でありますが、多分多くの人は人生で一度くらい心霊写真というものについて興味を持ったことがあると思う。かくいう僕もそんな中の一人で、ヤバいといわれる写真ほど好奇心がそそられてしまうという困った性格でありました(いわゆる怖いもの見たさというもの)。さて、そんな話題からふれた本作は、タイトルからもわかるように心霊写真がテーマであります。さっそく、その気になる内容を見ていきましょう。

【あらすじ】

ブルックリンに住むベンとジェーンは、幸福な結婚式を挙げて、ハネムーンとベンのファッション撮影の仕事を兼ねて日本へ飛び立つ。しかしコテージへ向かう途中、夜の山道で女性一人を轢いてしまい、車は土手へ落ちてしまった。しばらく気を失っていると、轢かれたはずの女性の姿はなかった。疑問を抱きながらも、コテージへ向かって晩を明かした。

数日が経ち、コテージで撮った写真を見ると、何枚かの写真に白い靄のようなものが写り込んでいた。最初は光の反射だと思い、気に掛けなかったが、ベンとジェーンが撮る写真すべてに同じような光が写り込むようになる。ジェーンはさすがに気味悪がり、ある日電車に乗っていると、あの時轢いたはずの女性がホームに立っていた。更に、電車が走っているはずなのに、窓にその女性の姿が現れる。

(ウィキペディアからの引用)

【感想】

あらすじにもある通り、日本を舞台にしている本作は、ジャパニーズホラーの展開に忠実な内容となっています(あれ?デジャブが…。)。雰囲気や描写に至るまで、なかなかに怖さのある演出にしようという工夫がみられ、全体としても超無難な典型的なホラー映画となっていますが、なにか…、なにか重要なピースが欠けてるように思えるんですよね。で、考えた結果…、いや、カッコつけるのは止めましょう。その欠けてる点は考えるまでもなく僕の前に現れたんですよね。幽霊を扱った作品ならなくてはならないもの…、そう、霊の「怖さ」なんですよ。またか!!

本作の霊 は恨みを抱えたヒステリックメンヘラ女性なのですが、これが視覚的な衝撃を与えるメイクが控えられているためにただ単にきれいな美人がいきなり画面に舞い降りてきたという男としてはちょっとうれしいシチュエーションになってしまっています。こんなことなので、場面によってはヒロイン以上に美しく、そして魅力的に見えてしまったりします。ヒロインとはいったい……。

これによって、割とホラーをやっていた前半とは打って変わって、中盤以降は恐怖するであろう展開が笑えるものへと変化しており、事の深刻さを薄めてしまうような事態に陥っています(恐怖のピークが序盤とか悲しすぎる)。まあ、物語の内容を考えると、これは意図した演出なのだと考えることはできますが、ホラーとしては明らかにマイナスなものに成り下がっているんですよね。加えて、ところどころに散りばめられてる恐怖演出の数々も、典型的すぎるものに留まっており、ある程度慣れている人にとっては全く怖くないものとなっています。つまり、展開が非常に予想しやすいんですよね。構えていればぜんっぜん大丈夫なんです。

こうは言ってきましたが、今作のすべてが面白おかしく済ませられるというわけではありません。例えば、怪現象に悩んだ挙句に本物の心霊写真を見に行くシーン。「霊は何かを伝えようとして、その場に存在している」という解説から始まるこの不気味なシーンは、「シックスセンス」や「ノロイ」などで感じたものと似たような恐怖を想起しました。このように、現実での出来事を挿入することで、内容に現実味を与え、見てる側に不安を効果的に与えてくれます。また、語り草になっている(であろう)ラストのシーンは、この手の映画ではよくある展開ではあるものの、描写的な説得力も相まって中々に衝撃的に映りましたね。

総じて、ホラー初心者向けの内容といえます。適度な怖さ、まるで教科書のような模範的恐怖演出、そして極めつけは実際の事件や怪現象がどれだけ作中の人物や視聴側に影響を与えられるのか?という、ホラーのいろはが学べてしまう、わかってしまう物でしょう。そういった視点で本作を見ると中々興味深く映ると思います。と同時に、思わせぶりな描写や、無理に色気のあるシーンを挿入してしまうことが雰囲気によってはどれだけ作中のイメージを崩してしまうのか?という点に対しても、深い理解が得られる作品となっています。総合評価としては3/5ってところですね。