映画ポルターガイストの感想

2017年08月24日

ポルターガイストとは、ラップ音に始まる自宅内で起こる怪奇現象のことを言い、その理由は霊的な憶測に始まり、明確な科学的理由に基づくものまで、実に多岐にわたります。そんな実体を持たない「現象」の映像化に挑戦した作品こそが、巨匠スピルバーグが製作したホラー映画「ポルターガイスト」であります。タイトルはそのまんまですね。80年代当時の特撮技術と霊界との交信道具としてしばし用いられるテレビを使用した印象的なポスターは今でもカルト的な人気を誇っており、世界の代表的なホラー映画にカウントされます。

さて、そんな怪奇現象の主題とした本作でありますが、正直怖くないです。現代の目から見れば致し方ない部分も存在するのですが、それでも視覚に訴えかけるような描写に多少かける点は気になりますね。まあ、過剰なまでの衝撃的なグラフィックがマイナスになりかねない物にたいし過激すぎない程度に抑えるのは必要に思えますが、それでもパンチには欠けるようでした。ゆえに、急展開を迎える終盤も意外性に欠け、少々予想しやすい安直な展開に拘ってしまったのかと…。それでも、一番最後に事の発端であるテレビを、逃げ込んだモーテルの一室から運び出すシーンはゾッとしましたね。

絶妙なポイントでの恐怖表現はたまらない物の、全体としてはいまいちな雰囲気を払拭できない本作。しかしその真の恐怖は製作の裏側に存在していました。詳しくは語れないのですが、「不幸」という普遍的な不快感がここまでゾッとするものに変わるとは思えませんでした。ゆえに、カルト的にも見る価値は抜群ですが、ホラー映画の歴史という観点では重要度の高い作品ですので、鑑賞を進めます。