池上遼一版スパイダーマンは…。

2017年04月4日

面白くありません、控えめに言って駄作です

【※今回の記事はかなり汚い言葉を書き連ねるので、耐性がない方はブラウザバックを推奨します。】

最初に言っておきますが、本作は本家スパイダーマンが好きな人ほど読んではいけません。いや、スパイディに限らずヒーローと言うジャンルが好きな人ほど読んではいけない大怪作です。それもただつまらない、という理由ではのです。スパイディでこの内容をやることが不快なのです。いきなりこんな風にクソミソ叩いてしまっては原因が明かされぬままなので、細かな解説に移って言います。

今作は絵や作者欄を見れば分かる通り、スパイダーマンの日本版完全オリジナルコミックです。ゆえに舞台も日本で、登場人物も全員日本人です。スパイディ要素があるのは能力と何人かのヴィランだけです。そんな本作、そもそも当時のマガジン編集者がアメコミに目をつけ、劇画家として有名だった池上遼一氏に執筆を依頼したことがことの始まりのようです。最初のうちは、鬱展開はあるもののほんとに上述した舞台設定とキャラを変えただけのものでした。そんな本作の方向性が完全に変わったのは、「エイトマン」などで有名なSF作家平井和正氏が参加してから。もうね、コレ以降はただただ不快な展開が続くだけ

具体的な内容を話すと、まずスパイダーマンこと主人公の小森ユウが思いを募らせる少女の妄想が止まらないことで自己嫌悪に陥ります。はあ?この作家何が書きたいんだ?舞台は変わって大都会、満たせぬ欲求を自己顕示欲を丸出しにすることで凌ごうとするスパイデ…あ、ちょっと待って、コイツにスパイディって名称使いたくないわ。以後小森に統一します。では続き、顕示欲丸出しで都会を駆け巡る(♪ビルの~谷間の暗闇に~♪)も結局虚しさが募るばかりで、彼は更に自虐的な性格となり、それ相応の身分に身を落とそうと不良と付き合うようようになります。その後は人間の汚さ、社会の闇を延々延々延々と見せ続けられるだけでまったくもって‘救い’という展開が見えてきません

なんですかね?この作家は「エイトマン」や他の作品の成功で調子に乗ったんですかね?確かに、後に「幻魔大戦」という素晴らしい作品を残していることは評価できますが、コレに関してはただただ自分の中での(似非シリアス)ヒーロー像を自慢してるような気がしてなりません。控えめに言ってオ◯ニー以外の何物でもありません。

「ほら俺の描くヒーローは社会の闇を忠実に表していてスゴイでしょ?」

…こんな言葉が文面から聞こえてくるような気がしなくもありません。はっきり言うとこの異常なまでの社会的な作品は、漫画の実写化問題と全く同じような気がします。ぶっちゃけ言うとこんなひたすら暗い似非社会派ドラマより、ウォッチメンの方がよっぽど社会の闇とエンターテイメント性を両立しています。そもそもなんで社会派ドラマなんかをスパイディに盛り込んだのか?会社の要望?それとも作者の横暴?どちらにせよ擁護できる代物ではありませんね。僕はね、こんなクッソくらいドラマなんかより、そういった世の不条理に悩まされながらも親愛なる隣人として人々に尽くすスパイダーマンの活躍が見たかったんですよ。偽善と言われても良い、それでも誰かの為にこの力を役立てたい、そんな若きヒーローの活躍が見たいんです。これが日本風だって言われればそれまでですが、PG13指定レベの陰鬱なシナリオなんて求めてないんです。作者たちはそんな事すら忘れてるように思える。

加えて、暴力やSEX、そして救いのない物語を語ることが、日本らしいヒーローの描き方になるのだとしたら、そんなのは「仮面ライダーアマゾンズ」の似非シリアス描写と何ら変わりありません。これ以上言っても結局暴言で終わってしまいそうなのでそろそろまとめますが、買う価値は全くありません。興味本位で買ってもいけません。ネタにもなりません。そしてもう一度いいます、スパイダーマンというヒーローが好きな人ほど絶対買わないでください