面白くなかった作品

2017年10月17日

僕には嫌いな作品があります。それに共通するものはドラマ性の無さや単純な感動や興奮が全く感じられないストーリー展開などです。また、このような作品は大体主人公が好きになれないことが多いです。以前このブログでレビューした「仮面ライダー(新)」(以下スカイライダー)にも同じことが言えます。

この作品について改めて語る前に、特撮界隈について話さなければなりません。僕が以前特撮界隈に所属していたことを知っている方は多いかもしれません。当時の界隈というと、不毛な議論に時間ばかり浪費し、一見真っ当な意見を語ってるように見えても結局は極端な方向に話がそれることが常でした。はたから見てもこの時の行動や発言は稚拙極まりなかったように思えてなりません。そんな界隈の大きな特徴の一つとして、特定の作品の神格化がありました。普段、別の層で話題となっている作品を批判することに躊躇しないくせに「ある作品」に関することとなると、絶賛の言葉が並べられる。そんな形である種の同調圧力が形成されていたことは記憶に新しいです。スカイライダーにも同じことが言えました。

この作品について、当時の僕は「何事に対しても肯定的に捉える主人公が魅力で、その温かな言葉が勇気を与える作品」と評しました。しかし、本音を申し上げますとそれ以外の魅力や見所というものはこの作品にはほとんど存在しません。少なくとも僕はそう感じました。過去の仮面ライダーたちの共演に関しましても、「なぜこのライダーが選ばれたのか?」という必然性に欠け、好きなライダーの活躍が見られた以外の美点は正直なところ残りませんでした。また、評価できるはずの主人公の性格設定に関しても、葛藤を描く部分があまりにも薄くかつ唐突なため、テーマの代弁者としての人格形成に対して失敗してるように思えてなりません。「何事に対しても肯定的で手本となることを言わせる」。このことは、子供のヒーローとしては大変良い設定に思えますが、この部分に甘んじた結果、後半以降の彼はどこか空っぽの存在として記憶に残ってしまいました。また、よくテコ入れ前後で評価が大きく分かれる作品として話題に上がりますが、面白さの変化に限って言いますとどちらも大差はありません。寧ろテコ入れ後の方が全体としてあざとい展開が目立ち、「子供向け」を通り越して「子供騙し」な演出に終始したかのような印象を受けました。その最終回にしても、今までドラマ性がほぼ皆無だったこともあり、多少は見やすい印象を受けましたが、それでも伏線らしい伏線を残してこなかったことが災いし、そのワザとらしい演出も加わって呆気にとられただけで終わりました。単発回などではそれなりに面白い回も存在しましたが、総じて意欲だけが先行した凡作以下の作品だったように思えます。

個人の評価とは言え、ここまで酷評を並び立てられる作品に対してなぜ当時のあのような評価を下したのか?圧力の問題もあったかもしれませんが、集団からの孤立を恐れたのでしょうね。いやしかし、自分でも驚くくらいバッサリと評価しましたね。集団は特定の発言を肯定するに効果的な場ではありますが、どこか別の方向に暴走すると、発言に気を使わなければならなくなるから大変ですね。ということで、本当に面白くなかった作品の感想記事でした。それはみなさん、さようなら、さようなら、さようなら…。